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1986年の創設以来、関係団体とのパートナーシップは、SAAの戦略にとって極めて重要なものでした。受入国におけるSAAのアプローチの大部分は、現地農業省と連携し、草の根レベルで必要とされる現場の人材を確保することを目的としていました。実際、SAAの現場の活動に関与している人材の70%以上は、受入国の公務員です。一方、農業開発は、公的部門だけで十分な取り組みができるものではありません。そのため、「官民連携&市場アクセス」事業部(テーマ3)には、農業普及分野の領域とインパクトを拡大するとともに、商業志向の農家組合が、市場への参加によって利益を得る力を強化できる可能性を持っています。

改良技術の普及を拡充するための資金調達モデルの開発

SAAは、民間の投入資材(種子、肥料、農薬、設備)供給業者に対して、零細農家に対する農業改良技術普及サービスへの資金調達を支援するよう、働きかけています。昨今、民間の投入資材サプライチェーンが強化されるにつれ、途上国でも、先進国で見られたのと同様に、民間業者自身が、農家への改良技術普及の担い手となると考えられます。ただし短・中期的には、官民組織間、および農家組織との連携が必要になります。

このパートナーシップ・モデルでは、現地政府が、基本的な食用作物に関する研究の大部分を実施し、また、零細農家に対する改良農業技術の普及サービスの提供に、主導的な役割を果たします。そして、民間の投入資材供給業者が、現場での実証と研修プログラムを実施するための資金を提供する一方、農家組織は、研修費やコミュニティファシリテーター(CBF: Community-Based Facilitator)の報酬等、地域レベルの普及活動に伴う運営費の一部に資金を提供するという構想です。

農家組織の強化

商業活動に零細農家を参加させる上で、法的な農家組織を結成することは極めて重要です。個々の農家のニーズをまとめ上げ、経済的な規模を大きくするべく、彼らの声を大きくすることが必要なのです。そのため、農家組織を設立する主な理由には、その方がより有利な形で市場にアクセスできることが挙げられます。

SG2000国別プログラムでは、農家グループと商業ベースのバイヤーとの直接的な結び付きを緊密にし、参加農家が有益な契約を交渉・履行する能力を強化するための活動を積極的に行っています。テーマ3では、農家組織と協力し、メンバー農家が、生産の意思決定を行う上で市場のシグナル(価格)により敏感になり、穀物品質基準を満たすベストプラクティスを採用し、経済活動を拡大するための金融サービスを調達し、投入資材供給業者と生産物購入業者の双方に対する団体交渉能力を向上できるよう取り組んでいます。

投入資材供給組織に対する特別研修

テーマ3の重要目標の一つは、現地農業関連企業、特に種苗業者や投入資材販売業者が、零細農家に対して適切な改良普及支援を行う意欲と能力を強化することです。SAAの重点対象国のうち、ウガンダは民間の農業資材販売業者の数が2,000社以上(地区あたり29社)と最も多くなっています。これらの企業は、指導サービスを必要とする農家にとって、最初の窓口となる場合が多いものの、作物栽培法に関する適切な訓練を受けていないのが通常です。さらに、このような企業が販売する投入資材の分量は、零細農家向けではなく、商業規模の大容量になっているのが一般的です。

SAA重点対象国における農作物生産性向上の主な制約は、脆弱な種子生産・供給システムです。重点対象4カ国には、官民両方の育種業者があります。一般に、民間部門はハイブリッド種子の生産に向かう傾向があり、自然受粉品種は農家組織やコミュニティーレベルの生産者に委ねられています。しかしながら、エチオピアの経験に見られるように、適切な研修と指導があれば、農家組織もハイブリッドの生産を扱うことが可能です。

農家組織と農業融資の橋渡し

SG2000重点対象国では、大部分の政府が零細農家に何らかの融資を提供しています。これは、エチオピア、マリ、ナイジェリアに当てはまります。通常は、0.5~1ヘクタールの農地用の生産投入資材に対する融資です。農業省/SG2000作物栽培実証プログラムに参加している農家の中には、このような融資を受ける対象に選ばれている場合があります。しかし、こうした政府プログラムでは、融資受給者の数は限られています。銀行は、担保がないことや、天水農業はそもそもリスクが高いことなどから、農家に対する融資を敬遠する傾向があります。そのため、大部分の零細農家は、必要な投入資材の購入資金を自前で調達せざるをえません。

活発で持続可能な農村経済のためには、投入資材販売業者、マイクロファイナンス機関、および農家組織間の連携を生み出すことが不可欠です。 SAAは、これらのステークホルダーが集まり、ニーズを結びつけるためのプラットフォームを構築します。これらは、改良種子や肥料などを農村部に届けたい企業や、あるいは量と質を伴ったサプライヤーを求めている食品や飲料産業です。そうした努力の一環として、SAAは、農家組織と緊密に連携し、これらステークホルダーとビジネスを行っていく能力を養っていくのです。研修には、ビジネスプランニング、組織マネジメント、マーケティング、品質保証が含まれます。 これらすべての活動は、農業におけるビジネス開発を促進します。

SAAはまた、マリ事務所とウガンダ事務所、及びいくつかのプロジェクト(WFP P4PとAGRA)を通じて、在庫担保融資制度に関わっています。この制度では、穀物は保管倉庫に運ばれ、農民はその受取証を担保に、金融機関から一定の融資を受けることができます。

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リージョナル・ディレクター:Dr. Mel Oluoch

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