AGRA(アフリカ緑の革命のための同盟)主催の農業フォーラム(AGRF) @ガーナに参加

2019年9月18日
オバサンジョ元ナイジェリア大統領(元SAA理事)がブースを来訪。SAA職員と。
オバサンジョ元ナイジェリア大統領(元SAA理事)がブースを来訪。SAA職員と。

2019年9月2-6日、アクラ国際コンベンションセンター(AICC)にて、「アフリカ・緑の革命フォーラム(AGRF)2019」が開催されました(前年度はルワンダ首都キガリにて開催)。国家元首、農業分野の第一人者、研究者、メディアなどアフリカの農業分野における様々なアクターが集結しました。

AGRFの前身であるアフリカ緑の革命会議(AGRC)は、2006年から2008年にかけてノルウェーのオスロで開催されていました。現在では、AGRFがアフリカにおける最大の「農業プラットフォームのプラットフォーム」として開催されるようになり、アフリカの農業分野に関わる主要なステークホルダーたちが、アフリカ大陸の農業セクターに影響を与える課題に取り組むための事業、投資、および政策について議論し、コミットメントを表明する場となっています。

ササカワ・アフリカ財団(SAA)は、AICCのメイン・ホールに隣接する場所に展示ブースを設置しました。同ブースでは、30年以上にわたるアフリカの農業普及分野での活動、小規模農家への支援で得た成功、課題、教訓等を紹介し、大きな反響を得ました。

SAAの展示ブースは、政府関係者や他のパートナー組織と協議や意見交換行うためのプラットフォームとしても機能しました。ブースには、ソマリア連邦共和国のフセイン・リッド農業灌漑大臣、キバンザンガ・クリストファー・ウガンダ共和国農業・畜産漁業大臣、ルイーズ・イルンガ・ムレシ、コンゴ民主共和国農業農村開発大臣、SAA元理事であるオルセグン・オバサンジョ・ナイジェリア連邦共和国元大統領がいらしてくださった他、地球環境ファシリティ(GEF)石井直子 CEOや、アフリカの様々な政府関係者、開発機関、研究者、研究者、投資家、農産加工業者、農家が情報交換のために訪ねてこられました。いずれも、種子、肥料、機械、付加価値創出、栄養、パートナーシップなどについて、SAAスタッフと活発な議論がなされました。下記は、農家グループが記帳したメッセージの一例です。「私たちが必要としていること、それは(SAAのように)農民と協働してくれる団体だ」「SAAの革新的なプログラムは、農村コミュニティに新たな価値をもたらすだろう!」

ブースではまた、ガーナの中央地域にあるクロフ農業加工者協会のメンバーであるロバート・クームソン氏の経験を紹介しました。同協会は、SAAが推奨した農作物への付加価値創出への取り組みを採用し、さまざまなキャッサバ製品(キャッサバ粉、ガリ、ジャガイモと大豆を混ぜたガリ)を製造販売してきました。クームソン氏は、SAAの人材育成事業を担うササカワ・アフリカ農業普及教育基金(SAFE)が長年提携するケープコースト大学(UCC)で農業普及学を学び現場実習を行う学生とも連携しています。

展示では、SAAの収穫後処理の農業機械のプロトタイプのモデルに加えて、ガーナの新進気鋭の機械メーカーであるSAYe Techが設計した多穀物対応脱穀機のプロトタイプも展示されました。同社は、アフリカの環境に適したスマートな農業機械を設計・製造する企業で、今回のイベントを通じて新規顧客開拓に成功しました。

SAAの今回の取り組みは、ガーナ公共放送協会(GBC)により、現地のゴールデンタイムで3部構成のドキュメンタリーとして放送されました。番組では、SAAのテーマ別の事業分野を通じて、アフリカの直面する様々な困難の中で、SAAがどのように農業生産性の向上に貢献しているかが紹介されました。AGRFでのSAAの様子については、SAAの公式SNS(Twitter、Facebook、Instagram)でも共有されています。

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