「その技術を農家の手に」—ノーマン・ボーローグ生誕100周年記念式典

2014年4月10日

故ノーマン・ボーローグ博士(ノーベル平和賞受賞者、SAA前会長)の生誕100周年を記念し、ウガンダで記念式典を開催いたします。博士は2009年に亡くなる直前までSAA会長を務め、アフリカの小規模農家を支援し、飢餓と闘い続けました。式典は、ウガンダ農業省、マケレレ大学、ウガンダ農家連盟そしてSAAの主催で、ジンジャで開催される農業トレードーショーに合わせ、7月に開催されます。

SAAは1996年以来、政府の普及事業やその対象である小規模農家と共に生産性と生計向上を目指して活動を続けてきました。

「ウガンダ政府が農業の重要性を強調していることは、大変励みになります。また、このような重要な記念式典がウガンダで開催されるのは適切なことです」とSAA現会長ルース・オニアンゴ教授はコメントしています。

ボーローグ博士は、ジミー・カーター元米国大統領、故笹川良一氏とともに1986年にSAAを創設しました。博士の最期の言葉は、「その技術を農家の手に」であり、この言葉は今回の式典の主要テーマでもあります。

式典へのインスピレーション

「SAAは普及事業のサービスが届かない、社会的に取り残された農家(女性農家など)に対しサービスを提供し、同時に若年層に雇用の機会を生み出しています。私たちは農業を促進することが貧困を撲滅することに繋がると強く信じています。また、若年層に対して農業分野でのインセンティブを適切に与えることは、ウガンダや他のアフリカ諸国にとってとても重要です。

ボーローグ博士は若い人々こそが次代の農家となり、飢餓に対抗できるのだと信じていました。」とSAA会長ルース・オニアンゴ教授は述べています。

記念式典の目玉の一つとして、最優秀農家賞の選出や、中高等学校の生徒を対象としたエッセイコンテストが開催されます。これらのコンテストは、SAAがプロジェクトを行っているウガンダの20県を対象とし、農業がどのような機会をもたらすかがテーマとなります。コンテストで選ばれた優秀者は、ジンジャでの授賞式に招待され、同時に副賞が送られます(日本企業からの協賛品であるソーラーバネル付き携帯電話充電器など)。

プログラム

メインイベントは、ジンジャで開催される、2日間のシンポジウムです。ボーローグ博士がウガンダとアフリカに遺した不朽の成果をテーマとし、ウガンダ政府高官の他、海外からは、創設時からSAAを支援している日本財団会長笹川陽平氏が参加します。

ジンジャに出発する前に、参加者はカンパラのマケレレ大学で開催されるシンポジウムにも参加します。シンポジウムのテーマは「ウガンダの国家食糧安全保障と農業改革における大学の関わり」です。

一連の準備のために、ヴィクトリア・セキトレコ前農業大臣や農業省、マケレレ大学などで構成される特別委員会が設置されます。

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