SAAナイジェリア事務所は、稲作が盛んなカノ州にて、コメのバリューチェーン関係者を対象に、キャパシティ・ビルディングに取り組んでいます。 本取り組みは、イスラム開発銀行融資による「カノ州農牧畜開発プロジェクト（KSADP）」下で実施され、州内の44地方自治体と連携し、コメのバリューチェーン（栽培、加工、梱包、マーケティング）強化を目指しています。

SAAナイジェリア事務所は、収穫したコメを精米するため遠方の施設まで通っていた女性加工業者を支援するため、精米機と石抜機を備えたコメ加工センターを15か所に設立しました。 各センターは、1時間あたり1.3トンの処理機能を備えた精米機と0.8トン処理できる石抜機が設置されています。同設備は、籾殻を取り除くだけでなく、精米・脱石を同時に行うことができる効率的な仕様となっています。

SAAナイジェリア事務所は、2,500人のコメの加工業者を対象にパーボイリング改良技術を普及し、パーボイリングキットの配布、生産、梱包、ブランディングに関する研修を実施し、平均加工量は、約4倍になりました。

5児の母であるマルマ・アミナ・イブラヒムさんは、SAAの支援によりパーボイリングライスによる収益が40％向上しました。「以前は、利益を出すのが難しく、品質が悪いと赤字になることもありました。しかし、改良技術のおかげで、収入が向上し、大学に入学した長女を含め子どもたちの学費を払うことができるようになりました」と話します。

SAA E-Newsletter 2023年3月発行 ナイジェリア特集号より転載