東京栄養サミット2021 公式サイドイベント

主催

後援

日時

2021年12月6日(月)
20:00 – 22:00 [ 日本時間(JST)]

概要

アフリカの持続可能な農業開発支援に取り組む国際NGOのササカワ・アフリカ財団(SAA)と、途上国の栄養改善支援のパイオニアである国際機関のHarvestPlusは、東京栄養サミット2021の開催にあたり、生物学的栄養強化作物 (Biofortified Crop)の普及をテーマにシンポジウムを共催いたします。

SAAは1986年からアフリカの小規模農家を対象に、農業技術普及を行っており、今年策定した新戦略では、「環境再生型農業」、「市場志向型農業」と並ぶ3本目の柱として「栄養に配慮した農業」を掲げています。HarvestPlusはこれまで、食品に後付けで人工的に栄養添加するのではなく、一般的な育種手法を用いて微栄養素(ビタミンA、鉄分、亜鉛など)を豊富に含む生物学的栄養強化作物(Biorfortifed Crop)の開発と普及を進めてきました。

今回のシンポジウムでは、両団体のそれぞれの知見と経験を共有し、日本ではまだ認知度の低い生物学的栄養強化作物の意義、アフリカに普及する上での課題や教訓、SDGs達成に向けた必要なアクション、各ステークホルダーがスケールアップのために果たしうる役割について議論します。

プログラム

20:00 – 22:00〔日本時間(JST)〕

同時通訳付き

プログラム 講演者(敬称略)
1. 開会の辞 ルース・オニアンゴ(SAA会長)
笹川陽平(日本財団会長)
2. 基調講演 オルセグン・オバサンジョ(ナイジェリア連邦共和国元大統領)
3. 特別講演 エシ・アモアフル(ガーナ保健サービス庁 栄養局長/HarvestPlus理事)
4. 団体紹介 ハワース E.ビュース(HarvestPlus創設理事)
メル・オルオチ(SAA地域事務所長)
5. パネルディスカッション モデレーター :ピーター・ゴールドスタイン(HarvestPlus Head of Strategic Communication)
天目石慎二郎(JICA経済開発部 農業・農村開発第二グループ担当次長)
アナン・ノエグロホ(インドネシア国家開発計画省 食糧農業局長)
サニ・ミコ (SAAナイジェリア事務所長)
マーサ・ウドム・エマヌエル(創設者・理事長FEYReP)
6. 質疑応答
7. 閉会の辞 アルン・バラル(HarvestPlus CEO)
北中 真人(SAA理事長)

本サイドイベントに参加をご希望の方は、下記の申し込みフォームよりご登録お願いいたします。
※ 本イベントは終了しました。

お申し込み

登壇者 略歴

笹川 陽平

日本財団会長。ササカワ・アフリカ財団の創設当初から支援に携わる。ハンセン病撲滅のための活動に尽力し、世界保健機関(WHO)ハンセン病制圧大使や、日本政府ハンセン病人権啓発大使を務める。2018年にインド政府よりガンジー平和賞を受賞。2019年、旭日大綬章を受賞。

Hon. Prof. Ruth Oniang’o

(ケニア)ササカワ・アフリカ財団会長。ケニア政府食糧安全保障・栄養部会の議長。ケニアを拠点とするNGOのRural Outreach Programの創設者。学術誌の編集長、多くの国際機関の委員会メンバーを務め、農家支援を多角的に行う。2017年、アフリカ食糧賞を受賞。

Olusegun Obasanjo

Olusegun Obasanjoは、1999年から2007年までナイジェリアの大統領を務めた。大統領として、同国初の民主的な政権移譲と、経済成長を加速させる行政改革を指揮。1993年から1999年まで笹川アフリカ協会の理事を務めた。また、NEPAD(アフリカ開発のための新パートナーシップ)やAPRM(アフリカ・ピア・レビュー・メカニズム)の設立に貢献するなど、アフリカ連合の再生と再編成において極めて重要な役割を果たした。また、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)や、ベナン、ガーナ、ナイジェリア、トーゴの共栄圏を通じた地域協力の深化と拡大を一貫して支援。また、アンゴラ、ブルンジ、ナミビア、モザンビーク、南アフリカでの国際的な調停活動にも携わる。2008年には、潘基文国連事務総長から五大湖地域の特使に任命され、コンゴ民主共和国東部での調停に従事。これまでに、77カ国・地域(Group of 77)の議長、英連邦首脳会議の議長、NEPAD首脳会議実施委員会の議長などを歴任。現在、アフリカ連合のアフリカの角委員会の上級代表を務める。

Esi Foriwa Amoaful

Esi Foriwa Amoafulは、ガーナ保健局の栄養担当ディレクター。栄養士であり、公衆衛生の専門家でもある彼女は、20年近くにわたり、プログラムの設計と管理、能力開発、アドボカシーと政策開発、小児と母親の栄養、微量栄養素の栄養失調予防に特に焦点を当てた応用研究に携わる。それ以前の1996年から2013年までは、国家プログラムマネージャーとして、栄養強化、栄養補給、多様な食生活の推進などを含む「ビタミンA欠乏症対策プログラム」の立ち上げを主導。
また、研究員および研究技術顧問として、ビタミンAとその関連分野を含む栄養と健康に関する幅広い研究を行ってきた他、栄養、ジェンダー、農業との連携の分野でも活躍し、中でも、ビタミンAを多く含むオレンジ芋(OFSP)の生産と利用を促進するパートナーシップ・プロジェクトである「アフリカのためのビタミンA」(VITAA)の運営委員会の議長を務めた。現在は、ガーナ保健局の出産前カウンセリングプログラムや地元の市場で、OFSPやその他のビタミンAが豊富な食品の需要を喚起することで栄養面での効果を得ることを目的とした「多様な市場を通じたガーナ産オレンジ芋の飛躍的普及プロジェクト」に取り組んでいる。

Dr.Howarth Bouis

HarvestPlus設立理事。2016年に世界食糧賞を受賞。1990年代初頭に生物学的栄養強化作物の概念を提唱し、2003年にハーベストプラスを設立。生物学的栄養強化作物の普及にキャリアを捧げ、現在、低所得国の零細農家の5,000万人以上の人々に支援を行っている。スタンフォード大学で経済学の学士号取得後、同大学の食品研究所で修士号と博士号を取得。後に、ボランティアでフィリピンに3年間滞在。IFPRIの研究員時代は特にアジアにおける経済的要因が食料需要と栄養の結果にどのように影響するかを研究し、得られた知見をもとに、「生物学的栄養強化作物」という概念を提唱。現在、微量栄養素フォーラムの評議員会議長も務める他、2017年にはグリニッジ大学より科学博士号(Honoris Causa)を授与される。2018年には、アフリカ開発銀行とアフリカ連合の共同イニシアチブである「African Leaders for Nutrition(栄養のためのアフリカのリーダーたち)」から、栄養チャンピオンの任命を受ける。

Dr. Mel Oluoch

(ケニア) SAAリージョナル・ディレクター。エチオピアのアジスアベバにある地域事務所のリージョナル・ディレクターとして2018年10月に就任。アメリカのバージニア工科大学で園芸学の博士号を取得し、学術雑誌やその他の出版物で幅広く論文を執筆。前職では、世界野菜センター(AVRDC)、国際熱帯農業研究所(IITA)、HarvestPlus、国際熱帯農業センター(CIAT)で要職を歴任し、アフリカの農業分野において豊富な知識と経験を有する。また、直近ではケニアのナイロビ大学で植物科学および作物保護に関する講師を務めた。豊富な知識と経験を活かし、リージョナル・ディレクターとして、プロジェクトマネジメントを行い、農業普及員及び小規模農家のキャパシティビルディング並びに現地政府及び大学のキャパシティデベロップメントに貢献する。

Peter Goldstein

世界の開発分野で幅広い経験を持つコミュニケーション専門家。低・中所得国の隠れた飢餓に対処するため、主食作物の生物学的栄養強化作物の開発・普及で世界をリードするHarvestPlusの戦略的コミュニケーションの責任者。それ以前は、10年間、国際開発NGOでシニアコミュニケーション、マーケティング、ファンドレイジングを担当。それ以前は、Wall Street Journal、Dow Jones Newswires、Kiplingerで、ヨーロッパと米国を拠点に記者と編集者として活躍。ジョンズ・ホプキンス大学ニッツェ高等国際問題研究大学院(SAIS)でアフリカ研究と国際経済学の修士号、カリフォルニア大学サンタクルーズ校で政治学の学士号を取得。

天目石 慎二郎

JICA経済開発部次長(農業・農村開発第二グループ担当)。アフリカ及び中東・欧州の農業・農村開発を担当。1994年にJICAに入り、一貫して農業・農村開発の推進に従事。ラオス農業・農村開発プロジェクト専門家(業務調整:1998~2000)、FAOアジア・太平洋地域事務所Young Professional Officer(2001~2003)、JICAタンザニア事務所企画調査員(農業開発プログラム)2008~2011)、JICAケニア事務所次長(2016~2020)を経て現職。

H.E. Dr. Martha Udom Emmanuel

(ナイジェリア):アクワ・イボム州知事のUdom Emmanuel氏夫人。生化学者であり、水産養殖事業を経営。また、同地域のNGOであるFamily Empowerment and Youth Re-orientation Path Initiative(FEYReP)の創設者でもあり、若者やジェンダー問題、エンパワーメントに力を入れています。彼女は、国内外の組織から多数の賞を受賞。

Dr. Sani Miko

(ナイジェリア):2009年よりSAAナイジェリア事務所長。1999年にザリア(ナイジェリア)のアフマド・ベロ大学(ABU)から灌漑農学で博士号を取得。SAAに参加する以前は、同大学作物栽培学科長兼農学部長。

Aanag Noegroho

(インドネシア)インドネシア共和国 国家開発計画省食糧・農業担当ディレクター。それ以前は、国家開発計画省海洋・水産開発担当ディレクター(2017-2018)、海洋・水産製品開発担当ディレクター(2016)、海洋水産省投資・民間セクター開発担当ディレクター(2015-2017)、海洋水産省国際・省庁間協力センターディレクター(2009-2015)、水産業開発担当ディレクター(2008-2009)、国際マーケティング担当ディレクター(2005-2008)、国際機関担当ディレクター(2001-2005)を務めた。同省に入る前は、以下の機関に勤務。
入省以前は、国家開発計画庁(Bappenas)、内閣官房、国務院、投資調整局など、複数の機関に勤務。国家開発計画庁(Bappenas)、内閣官房、国家事務局、投資調整委員会などに勤務。2013年から2014年にかけては、APECの海洋・水産作業部会の副リード・シェパード、APECにおける海洋関連問題の調整の主流化の確立を促進、2014年には官民連携のためのASEAN漁業のコーディネーターを務めた。2014年~2016年には、コーラル・トライアングル・イニシアティブ(CTI)の財源ワーキンググループおよび調整メカニズムワーキンググループの議長も務める。2018年からは、SDG2「End Hunger」の国内議長。2021年には、UN Food Systems Summit 2021のインドネシア・ナショナル・コンビーナーを任された。ジョージ・ワシントン大学でエネルギー管理のエンジニアリングマネジメント修士号とジョージ・ワシントン大学で環境プログラム、ジョージタウン大学で資源経済プログラム、ボゴール農業大学でB.A.を取得(インドネシア)。

Dr. Arun Baral

HarvestPlusの最高経営責任者(CEO)。CEOとして、微量栄養素の欠乏(「隠れた飢餓」)を減らすために、HarvestPlusの学際的でグローバルな取り組みを監督。また、CGIARシステムや民間企業、各国の農業研究センター、国際的な農業・栄養コミュニティにおいて生物学的栄養強化作物を推進している。また、効果的なパートナーシップ構築や、栄養価の高い食料をすべての人に提供するための、持続可能なフードシステムの構築支援にも注力するほか、取り組みをスケールアップするために、民間および公的セクターのパートナーと協力し、バリューチェーンのギャップを埋める非営利団体、HarvestPlus Solutionsの設立を先導。

北中 真人

2019年SAA理事長に就任。前職の国際協力機構(JICA)にて農村開発部部長を務め、アフリカにおけるコメの生産量の倍増を目的とした「アフリカの稲作振興のための共同体(CARD)」の拡大に尽力した他、ケニアを起点に広がっている市場志向型農業振興アプローチであるSHEPの推進、およびIFNA(食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(IFNA)の立ち上げに貢献。

お問い合わせ

SAA・HarvestPlus共催 東京栄養サミット2021 公式サイドイベント事務局
Mail:info@saa-safe.org (担当:徳末)