アフリカにおける農業普及システムの多元化とデジタル化

開催日時

2022年8月26日(金)
19:30 ~ 22:15(日本時間)

Zoomセミナー

申込み締切日 : 8月26日(金)16:00(日本時間)
参加費 : 無料
使用言語 : 英語(日本語同時通訳あり)

開催概要

 新型コロナウイルスの世界的流行、気候変動などのグローバルな危機の影響により、アフリカの小規模農家は今、様々なリスクに直面しています。また、ウクライナ危機により、昨今、食料・肥料価格は高騰し、農家のレジリエンスが経済面、健康面、環境面においてさらに弱体化しています。これらの危機に対応するには、改良技術を広く普及し、食料生産と持続可能な天然資源管理の両立が不可欠です。
 アフリカの農業普及システムは、エチオピアのように、公的普及制度が充実し多数の農業普及員を抱える国もあれば、ウガンダのように、普及員が少なく、民間サービスが公的制度を補完している国もあります。公的サービスが限られている国にとっては、民間セクターや農村コミュニティーなどが多元的な形でお互いを補い合うことが非常に重要です。
 近年、農業普及に重要な役割を果たし、急速に広まっているのがデジタル技術です。農家は、デジタルツールを用いて、多様なアクターとつながり、マーケット・改良技術・金融サースなど様々な情報にアクセスすることができます。また、スマートフォンなどを通じ適切な情報を得ることで、品種の選定、病害虫の管理、気候変動への適応などあらゆるレベルにおいて、農家の最適な意思決定を促し、生産性と所得の向上、レジリエンスの強化につながります。
農業普及システムのデジタル化を多元的に強化していくことは、2030年の持続可能な開発目標(SDGs)達成に向け、アフリカの農業変革を加速させ、農家のレジリエンスを高める上で重要です。本イベントは、農業普及の多元化とデジタル化の最新動向、グッドプラクティス、提言に焦点を当て議論します。
 新型コロナウイルスの世界的流行、気候変動などのグローバルな危機の影響により、アフリカの小規模農家は今、様々なリスクに直面しています。また、ウクライナ危機により、昨今、食料・肥料価格は高騰し、農家のレジリエンスが経済面、健康面、環境面においてさらに弱体化しています。これらの危機に対応するには、改良技術を広く普及し、食料生産と持続可能な天然資源管理の両立が不可欠です。

 アフリカの農業普及システムは、エチオピアのように、公的普及制度が充実し多数の農業普及員を抱える国もあれば、ウガンダのように、普及員が少なく、民間サービスが公的制度を補完している国もあります。公的サービスが限られている国にとっては、民間セクターや農村コミュニティーなどが多元的な形でお互いを補い合うことが非常に重要です。

 近年、農業普及に重要な役割を果たし、急速に広まっているのがデジタル技術です。農家は、デジタルツールを用いて、多様なアクターとつながり、マーケット・改良技術・金融サースなど様々な情報にアクセスすることができます。また、スマートフォンなどを通じ適切な情報を得ることで、品種の選定、病害虫の管理、気候変動への適応などあらゆるレベルにおいて、農家の最適な意思決定を促し、生産性と所得の向上、レジリエンスの強化につながります。
農業普及システムのデジタル化を多元的に強化していくことは、2030年の持続可能な開発目標(SDGs)達成に向け、アフリカの農業変革を加速させ、農家のレジリエンスを高める上で重要です。本イベントは、農業普及の多元化とデジタル化の最新動向、グッドプラクティス、提言に焦点を当て議論します。

プログラム

● プログラムは都合により変更になる場合がございます。

swipe

時間 (日本時間) セッション 講演者(敬称略)
19:30~19:50
開会の辞
Ruth Oniang’oSAA 会長
Johan SwinnenIFPRI 事務局長
Silim NahdyAFAAS 事務局長
笹川 陽平日本財団 会長
19:50~20:00
基調講演
「マラボ宣言を達成するためのアフリカの
デジタルトランスフォーメーションの加速」
H.E. Josefa Sackoアフリカ連合(AU) 農業経済農業コミッショナー
20:00~20:10
特別講演
「アフリカ農業のデジタル・イノベーション加速のための金融支援」
Beth Dunfordアフリカ開発銀行 農業・人材及び社会開発担当副総裁
20:10~20:20
特別報告
「世界的食料・肥料価格高騰と
アフリカの小規模の農家への影響」
David Laborde DebucquetIFPRI シニア・リサーチフェロー
20:20~20:30
アフリカの農業普及の現状と未来
「アフリカにおける農業普及システムの多元化とデジタル化の促進」
Kristin DavisIFPRI シニア・リサーチフェロー
20:30~21:10
多元的農業普及:経験と教訓
多元的な農業普及システムの有効性
Max OlupotAFAAS プログラム・ディレクター
SAAにおける農業普及デジタル化の事例
Mel OluochSAA戦略パートナーシップ事務所 所長
キャッサバ生産におけるデジタル技術のインパクト
~AKILIMOの事例~
Bernard Vanlauwe国際熱帯農業研究所(IITA)
中央アフリカ・天然資源管理 R4Dディレクター
多元的な農業普及モデルの事例
~ワン・ストップ・センター(ウガンダ)における
民間サービスのデジタル化~
Joseph BbembaSAAウガンダ事務所 副所長
21:10~21:55
パネルディスカッション
「農業普及の多元化とデジタル化の取り組み」

モデレーター

パネリスト

内藤 智之神戸情報大学院大学 副学長
Yvonne Pinto世界銀行
デジタル農業イノベーション リードスペシャリスト
Aline Impact社 マネージングディレクター
天目石 慎二郎JICA経済開発部次長 農業・農村開発第二グループ長
Yenenesh Egu, Bezabihエチオピア農業省 農業普及局長
21:55~22:05
質疑応答

モデレーター

22:05~22:15
閉会の辞
「アフリカ農業変革を通じたSDGs達成に向けて」
Charlotte HebebrandIFPRI コミュニーケーション・広報局長
「農業普及の多元化とデジタル化に向けた
IFPRI・AFAASとの協働と展望」
北中 真人SAA 理事長

登壇者略歴

MC
徳末 明子

SAAコーポレート・
コミュニケーション・オフィサー

開会の辞
Ruth Oniang’o
Ruth Oniang’o

SAA会長

ササカワ・アフリカ財団会長。ケニアを拠点とするNGO(Rural Outreach Program)の創設者として、長年に渡りケニアの小規模農家の支援に従事。また、ケニア政府の食料安全保障・栄養部会の議長を務め、貧困、食料安全保障、栄養、ジェンダー問題に取り組んでいる。学術誌の編集長、国際機関の委員会メンバーや理事を務め、グローバルに農家支援を多角的に行う。2017年、アフリカ食糧賞を受賞。

Johan Swinnen
Johan Swinnen

IFPRI 事務局長

国際食糧政策研究所(IFPRI) 事務局長、およびCGIAR システム変革グローバル・ディレクター。現在は、国連食糧システムサミットの財務共同主任、食糧システム経済委員会委員、気候変動・持続可能エネルギー・環境に関するThink20(T20)タスクフォースの共同議長、フードロス削減推進グループおよびアフリカ欧州戦略タスクフォースのメンバーも務めている。前職では、ベルギーのルーヴェン工科大学で経済学教授およびLICOSセンター所長を務め、ブリュッセルの欧州政策研究センター上級研究員を歴任。また、世界銀行のリードエコノミストや欧州委員会の経済アドバイザーとしての経験も持つ。農業応用経済学会および欧州農業経済学会のフェローであり、国際農業経済学会の元会長でもある。

Silim Nahdy
Silim Nahdy

AFAAS 事務局長

農業普及サービスのためのアフリカフォーラム(AFAAS)事務局長。1995年にイギリスのレディング大学で農学博士号を取得後、研究開発、リーダーシップ、戦略立案、パートナーシップ構築などをテーマとする様々な研修を受けてきた。グローバル農業普及フォーラム(GFRAS)の創設メンバーで、GFRAS運営委員会の議長、GFRAS政策ワーキンググループのチームリーダーも務めると同時に、ウガンダを拠点とする国家農業支援サービス(NAADS)の事務局長、国家農業研究機構(NARO)のディレクターを歴任。また、アフリカ諸国の政策フォーラムに参加し、政策立案や政策対話の支援も行ってきた。国際レベルから国レベルまで様々な場面において、農業開発に携わるあらゆる関係者と多様な開発パートナーやプログラムとの間でパートナーシップやネットワークの構築に尽力している。

笹川 陽平
笹川 陽平

日本財団 会長

1981年日本財団の理事に就任して以降、国内外の公益・福祉増進の為に、海洋問題、災害復興、保健衛生、教育、障害者支援など多岐にわたる分野の活動に従事。1984年には、エチオピアの飢餓に対応するべく、笹川良一・日本財団会長、ノーマン・ボーローグ博士、そしてジミー・カーター・元大統領と共に現地を訪れ食糧支援を実施。1986年にはアフリカの農業振興を目的に笹川アフリカ協会(現・ササカワ・アフリカ財団)を設立した。また、ハンセン病撲滅のための活動に尽力し、世界保健機関(WHO)ハンセン病制圧大使や、日本政府ハンセン病人権啓発大使を務める。2018年にインド政府よりガンジー平和賞を受賞。2019年、旭日大綬章や文化功労受賞。

1. 基調講演
Josefa Sacko
Josefa Sacko

アフリカ連合(AU)
農村経済農業コミッショナー

アフリカ連合(AU) 農村経済農業コミッショナー。アンゴラで大臣の特別顧問、および環境省気候変動担当大使を兼任してきた。また、農業大臣の顧問として、食料安全保障、飢餓撲滅、貧困削減を監督した経験を持つ。現在はAUの委員を務める傍ら、Inter-African Coffee Organizationの事務局長としても活躍している。

2. 特別講演
Beth Dunford
Beth Dunford

アフリカ開発銀行 農業・人材及び社会開発担当副総裁

アフリカ開発銀行の戦略と融資、農業・水と衛生・教育・保健分野、および雇用とジェンダー平等に関する銀行全体の活動を統括。アフリカにおけるCovid-19パンデミックに対する数十億ドル規模の技術的知見をリードしている。米国出身で、米国政府において上級管理職を務め、民間企業、市民社会、多国籍機関と連携した大規模なプログラムを管理。アフリカの各国政府と協力し、農業、社会、人間開発の分野で成果を上げてきた。また、USAIDのレジリエンス・食糧安全保障局で長官補佐を務め、米国政府の世界的な飢餓・食糧安全保障イニシアチブである「フィード・ザ・フューチャー」を調整。エチオピアでは、USAID/エチオピア資産・生計局局長として、政府高官、学者、ドナー、NGOを率いてプログラムを開発。同プログラムは、現在、緊急援助と開発活動が連携し、コミュニティの回復力構築を示すモデルとして世界中で利用されている。

3. 特別報告
David Laborde Debucquet
David Laborde Debucquet

IFPRI シニア・リサーチフェロー

国際食糧政策研究所(IFPRI)の市場・貿易・制度部門のシニア・リサーチフェローおよび、マクロ経済と貿易のテーマリーダー。グローバリゼーション、国際貿易、保護主義の測定とモデル化、多国間および地域の貿易自由化、環境問題(気候変動、バイオ燃料)等を研究テーマとしている。貿易、関税政策に関するデータベースの開発を担当した他、国際機関や政府機関に採用された70を超える論文を発表。

4. アフリカの農業普及の現状と未来
Kristin Davis
Kristin Davis

IFPRI シニア・リサーチフェロー

国際食糧政策研究所(IFPRI)・ガバナンス部門シニア・リサーチフェロー。改良普及と教育の専門家で、アフリカをはじめ世界各地で農民学校、農村制度、農業革新システム、多元的改良普及システム、改良普及教育に関する研究を行ってきた。農学教育・普及ジャーナル(JAEE) の編集長であり、国際農業普及教育協会(AIAEE) の会長も務めている。国際的な農業改良普及員のための中核となる技術を含んだ学習モジュール「New Extensionist Learning Kit」の企画者でもある。

5. 多次元農業普及:経験と教訓
Max Olupot
Max Olupot

AFAAS プログラム・ディレクター

AFAASプログラム・ディレクターで、東アフリカ地域のフィールド・スクール・サポート・ハブのコーディネーターを務める。熱帯農業プラットフォーム(TAP)議長。農村アドバイザリー・サービス・プラットフォームを設立するなど豊富な経験を持ち、ファーム・ラジオ・インターナショナルのウガンダ諮問委員会等、多くの役員や運営委員会のメンバーとして活動。国際バレイショセンター(CIP)や、ルーテル世界連盟、アフリカ200ネットワーク(陸稲拡大における農民組織)での勤務経験を持つ。グローバル農業普及フォーラム(AGRAS)の中心人物である。マケレレ大学で農村開発の修士号と農業の学士を持つ。

Mel Oluoch
Mel Oluoch

SAA 戦略パートナーシップ事務所長

SAA戦略的パートナーシップ事務所長。2018年に地域事務所長としてSAAに入団し、エチオピアのアディス・アベバを拠点に活動している。米国バージニア工科大学で園芸学の博士号、フィリピン中央ミンダナオ大学で園芸学の修士号、ケニア東部アフリカ大学で農学の理学士号を取得。世界野菜センター、国際熱帯農業研究所(IITA)、ハーベストプラス、国際熱帯農業センター(CIAT)、ワーヘニンゲン植物研究所(オランダ)で研究開発および指導的役割を担ってきた。アフリカの農村や都市のコミュニティに影響を与える、総合的作物管理技術、気候変動に強い農業手法、回復力のある作物品種、栄養に配慮した技術などの農業技術やベストプラクティスの開発・普及を通じて、農業と栄養を統合する学際的な研究開発分野に注力している。現在はSAAの戦略的パートナーシップ事務所長として、アフリカにおける実践的かつ革新的な農業改良普及指導サービスや能力開発システムの設計に向けたパートナーシップの強化に取り組んでいる。

Bernard Vanlauwe
Bernard Vanlauwe

IITA 中央アフリカ・天然資源管理
R4Dディレクター

2012年3月にケニアの国際熱帯農業研究所(IITA)に参画後、中央アフリカ・ハブおよび天然資源管理の分野での研究をリード。前職では、国際熱帯農業センター(CIAT)の熱帯土壌生物学・肥沃度研究領域(TSBF-CIAT)の統合土壌肥沃度管理(ISFM)プログラムリーダーを務めた。1996年に応用生物科学で博士号を取得。科学雑誌に200以上の論文、その他の形式で180以上の論文を発表し、40人以上の博士号取得者と60人以上の修士号取得者を指導してきた。現在は、国際農業研究協議グループ(CGIAR)の改革プロセスの一つである「Excellence in Agronomy Initiative」を推進している。

Joseph Bbemba
Joseph Bbemba

SAA ウガンダ事務所 副所長

2016年にSAAウガンダ事務所の副所長に就任。協同組合・地域開発などに関わる経済学学士および経営学修士の他、英国公認マーケティング協会(CIM)の資格を有する。前職では、ウガンダを拠点とするNGO「Volunteer Efforts for Development Concerns(VEDCO)」でエグゼクティブ・ディレクターを務めたほか、ウガンダ国内外の団体でプログラム・ディレクター、チームリーダー、農産物貿易コーディネーター、輸出向け高価作物の生産・販売促進を行う市場分析専門家などさまざまな職務に従事し、20年以上のキャリアを持つ。また、国際食料政策研究(IFPRI)の栄養プログラムであるHarvestPlusで生物学的栄養強化作物を推進する市場・製品開発専門家としても勤務。 持続可能な農家組織の構築、パートナーシップの構築、バリューチェーン開発の経験がある。

6. パネルディスカッション

モデレーター

Mel Oluoch

SAA 戦略パートナーシップ事務所長

内藤 智之

パネリスト

内藤 智之

神戸情報大学院大学 副学長

神戸情報大学院大学副学長・特任教授。25年以上にわたる国際開発分野での情報通信技術(ICT)関連の専門的な経験の中で、特に開発途上国におけるデジタル経済政策と戦略策定支援、およびその実施に携わってきた。現職以前は、独立行政法人国際協力機構(JICA)国際協力専門員/シニアアドバイザー(ICT・イノベーション分野)、世界銀行プログラムマネージャー(東京開発ラーニングセンター・マネージャー)、JICA本部にて運輸交通・情報通信課長、計画課長、世界経済フォーラム「Internet for All」グローバル運営委員会委員などを歴任。

Yvonne Pinto

パネリスト

Yvonne Pinto

世界銀行
デジタル農業イノベーション
リードスペシャリスト および
Aline Impact社
マネージング・ディレクター

世界銀行デジタル・アグリ・イノベーション リードスペシャリスト、およびAline Impact社マネージング・ディレクター。30年以上にわたり農業開発セクター、特にサブサハラ・アフリカで活動してきた経歴を持つ。植物分子遺伝学とウイルス学をバックグラウンドに持ち、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団、ギャツビー財団、国連FAO、インペリアル・カレッジの環境政策センターで様々な役職を歴任してきた。現在はイーグル・ジェノミクス社の生物経済・AgBio担当ディレクター。

天目石 慎二郎

パネリスト

天目石 慎二郎

JICA
経済開発部次長・農業・
農村開発第二グループ長

JICA経済開発部次長(農業・農村開発第二グループ担当)。アフリカ及び中東・欧州の農業・農村開発を担当。
1994年にJICAに入り、一貫して農業・農村開発の推進に従事。ラオス農業・農村開発プロジェクト専門家(業務調
整:1998~2000)、FAOアジア・太平洋地域事務所Young Professional Officer(2001~2003)、JICAタンザニ
ア事務所企画調査員(農業開発プログラム)2008~2011)、JICAケニア事務所次長(2016~2020)を経て現職。

Yenenesh Egu Bezabih

パネリスト

Yenenesh Egu Bezabih

エチオピア連邦農業省
農業普及局長

エチオピア連邦農業省普及局長。草の根の農業普及員としてキャリアをスタートさせ、現在では連邦農業省農業普及局長として国家規模のプログラムを監督。農業普及分野での15年以上に及ぶ豊富な経験を持つ。現在は国際機関やNGO、官民セクター、研究機関との連携に基づく多元的な農業普及システムとそのデジタル化の促進に取り組んでいる。

7. 閉会の辞
Charlotte Hebebrand
Charlotte Hebebrand

IFPRI コミュニケーション・広報局長

IFPRIコミュニケーション・広報局長。食料・農業政策に関する調査、執筆、発信に豊富な経験を有する。アメリカのジョンズ・ホプキンス大学 高等国際問題研究大学院で国際関係学と経済学の修士号を取得。在ワシントン欧州連合代表部で開発、貿易、農業・食品安全の各部門で食品と農業のテーマに取り組み、食料・農業の分野でのキャリアをスタートさせ、直近では、パリに本部を置く国際肥料産業協会(IFA)の事務局長を務めたほか、IFPRIへの入職前はワシントンDCを拠点とした国際食料・農産物貿易政策協議会(IPC)で議長を務めた。現在は、国際肥料開発センター(IFDC)の理事、および農業技術系スタートアップ企業Phospholutions社の諮問委員会の委員を務めている。以前は、CGIARの気候変動、農業、食糧安全保障に関する研究プログラムの独立運営委員会やDuPont社の21世紀の農業革新と生産性に関する諮問委員会のメンバーを務めた。

北中 真人
北中 真人

SAA 理事長

2019年SAA理事長に就任。前職の国際協力機構(JICA)にて農村開発部部長を務め、アフリカにおけるコメの生産量の倍増を目的とした「アフリカの稲作振興のための共同体(CARD)」の拡大に尽力した他、ケニアを起点に広がっている市場志向型農業振興アプローチであるSHEPの推進、およびIFNA(食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(IFNA)の立ち上げに貢献。