地元の材料で液体肥料を作成:サマンコPHTCと地域農家の取り組み

サマンコの生産・収穫後処理・取引/研修センター(PHTC)が支援する10村では、美しい菜園が次々と広がり、SAAとパートナーによる持続可能な農業技術の成果が表れています。2024年2月26日~3月17日、日本外務省からのNGO連携無償資金による「農業協同組合強化を通じた生計向上・栄養改善プロジェクト(LINSAC)」の一環として、持続可能な野菜栽培技術の研修が行われました。
この取り組みには、ナファジ、サマレ、バランドゥグー、コースレ・コロ、ジョリバ、ダラカナ、カマレ・カケレ、カマレ・ソバ、ファラバ、ンテケドの各村から90人の農家(半数が女性)が参加しました。各村には地下水を汲み上げるためのボーリング井戸と5㎥の貯水タンクを備えた0.5ヘクタールの農場が整備され、フェンスで囲まれた安定した水源を確保できる環境が整いました。
研修では、参加者が地元で調達可能な材料を使った液体肥料の作成技術を学びました。この液体肥料は、10~15日で完成するため、迅速に野菜栽培に活用でき、栄養状態を効果的に改善することが可能です。
液体肥料は、200Lの樽に、家畜の糞や鶏糞などの有機肥料一輪車1杯、ニームの葉などの緑肥一輪車1杯、灰10kg、水160Lを加えて混ぜ合わせ、樽をビニールで覆い15日間発酵させて完成させます。完成した肥料は、ナス、トマト、ピーマンなどの作物に利用されます。
この環境に優しい液体肥料技術は、農家の生産性向上に寄与するだけでなく、低コストで持続可能な農業アプローチとして注目されています。本技術導入により、収穫量の増加と地域農業の持続可能性が高まり、地域の生活向上と食料安全保障の強化にも大きく貢献しています。
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