【活動報告】SAAナイジェリア:メディアの現地視察を通じて事業成果を発信
ササカワ・アフリカ財団(SAA)ナイジェリア事務所は、2025年に2回のメディアを対象にした農業技術展示会(メディア・フィールドデー)を実施し、記者を通じて小規模農家や農村コミュニティへの支援の成果を広く発信しました。1回目は10月23日から29日にかけてナサラワ州とジガワ州で日本財団の支援を受けて実施されている活動を紹介し、20人を超えるジャーナリストが現地を視察しました。2回は、11月25日から29日かけてカノ州で、カノ州政府、イスラム開発銀行(IsDB)、およびIsDB生活福祉基金(Lives and Livelihood Fund:LLF)の支援のもと実施されている、5年にわたる事業成果を州全体に向けて発信すべく総括的な広報活動を行いました。
10月のメディア・フィールドデーでは、州農業省への訪問に加え、9つの対象コミュニティにおける現地視察や農家組織との意見交換が行われました。
ナサラワ州ラフィア地方行政区にあるアサキオ・コメ・バリューチェーン開発センターでは、農家自身が、生産性向上、栄養改善、市場アクセスの強化、生計向上に向けたSAAの取り組みによる成果を紹介しました。このセンターのマネージャーであるエマニュエル・アングル・オデさんは、公式記録に基づき、コメの収量が1ヘクタール当たり1.8トンから4.8トンへと増加したことに加え、66人の雇用が創出されたことを報告しました。また、協同組合の貯蓄額は1,379米ドル(約200万ナイラ)に達し、4,137米ドル(約600万ナイラ)が加工機材へ再投資されていると説明しました。この開発センターは直近の農期において1,100袋以上のコメを保管し、689米ドル(約100万ナイラ)の収益を上げるなど、地域のレジリエンス強化にも貢献しています。
ジガワ州では、ドゥツェ、ビルニン・クドゥ、アウヨ、リンギムの各地方行政区での視察を通じて、政府による関与の強化が確認されました。特に、既存の3,400世帯に加え、新たに34のコミュニティにおける約9,000人の農家への支援拡大に向け、1億5,000万ナイラの拠出金が確保されるなど、支援体制の強化が進められています。また農家からは、堆肥化、適正な株間の確保、バイオ炭の活用、マルチングといったSAAの再生型農業技術の導入により、収量の向上や土壌の健全性の改善が実現したとの声が寄せられました。
自身の成功体験を語るマラマ・アイシャさん(ジガワ州リンギム地方政行政区ファチュワ・コミュニティ)11月のカノ州全体を対象としたメディア・フィールドデーでは、幅広い成果が確認されました。47万7,000人以上の農家が最大226%の収量向上を達成し、73万2,000トン以上の追加的な穀物生産が実現したほか、収穫後損失は51%削減されました。また、製粉業者、機械製造業者、若者、農業機械化の受益者などの成功事例を通じて、州内44すべての地方自治体において変革が着実に広がっていることが示されました。
SAAナイジェリア事務所のゴッドウィン・アサー所長は、地域社会および政府との連携を一層強化しながら、環境再生型農業、栄養に配慮した農業、市場志向型農業の推進に引き続き取り組む考えを示しました。また、食料・栄養・所得の安全保障の達成に向け、政府の取り組みを今後も支援していく姿勢を改めて強調しました。
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