【農家のストーリー】KSADP事業:製粉機がもたらしたグル地域の変化

ナイジェリア
2025年12月18日
製粉機オペレーターとして働くムハンマド・アブドゥラヒさんさん。 1 日 あたり3,000ナイラ(約1.8米ドル)の収入を得ている
製粉機オペレーターとして働くムハンマド・アブドゥラヒさんさん。 1 日 あたり3,000ナイラ(約1.8米ドル)の収入を得ている

ナイジェリア・カノ州リミン・ガド地方行政区に位置する静かな農村、グル。かつてこの地域では、穀物を製粉するために、住民が長距離の過酷な道のりを辿ることを強いられていました。そんな農家の一人、ハンナトゥ・ムハンマドさんは、トウモロコシやソルガム、小麦などを挽くため、製粉施設があるリミン・ガドの町まで約18キロもの距離を往復せざるを得ず、収穫後ロスの増大や所得の減少が慢性的な課題となっていました。

しかしこの状況は、グルにコミュニティ主体の製粉機が設置されたことで、大きく変わりつつあります。カノ州政府がイスラム開発銀行(IsDB)および同行の生活福祉基金(Lives and Livelihood Fund:LLF)の資金提供を受けて実施している「カノ州農牧畜開発プロジェクト(KSADP))の一環として、ササカワ・アフリカ財団(SAA)は、栄養に配慮した農業(NSA)支援を実施しました。

グルの住民にとって、この製粉機は単なる機械ではなく、生産意欲と希望を生み出す新たな機会の象徴となっています。

この地域の女性多目的協同組合会長であり、製粉機を日常的に運営しているハンナトゥさんは、「迅速に加工できることで、収穫した穀物の腐敗や廃棄を大幅に減らすことができます」と話し、「加工の遅れによって収穫物を失う心配がなくなり、村で迅速に加工できるという安心感が、農家が作付面積を拡大する後押しにもなっています」とも述べました。

このプロジェクトは、地域に新たな雇用も生み出しました。ムハンマド・アブドゥラヒさん(24歳)は、製粉機のオペレーターとして雇用され、1日あたり3,000ナイラ(約1.8米ドル)、ひと月あたり90,000ナイラ(約54米ドル)の収入を得ています。

ムハンマドは、「この仕事は私の人生を大きく変えました。生計を立てるために村を離れる必要がなくなり、地域に貢献しながら家族を支えることができます」と語ります。

SAA 出版物のご紹介

E-ニュースレター
"Walking with the Farmer"

SAAの活動動向をレポートしたE-ニュースレターを隔月で発行しています。

E-ニュースレターの日本語翻訳版(PDF)はE-ライブラリーでご覧いただけます。

SAAメールニュース

E-ニュースレター”Walking with the Farmer”(英語版)とイベント情報をメールで配信しています。是非ご登録ください。

登録はこちら

ヒストリーブック

“農家と共に歩んで ―ササカワ・アフリカ財団の農業支援の軌跡―”(日本語翻訳版)

SAAの創設から現在までの歩みを記したヒストリーブック(翻訳版)です。

アニュアルレポート
Annual Report FY2023(英)

2023年度年次報告書(英文)がダウンロードいただけます。