~地球規模の課題に立ち向かうために~

SAAはこれまで、サブサハラ・アフリカ地域の農業普及システムの強化を通じて、小規模農家が様々な技術や知識を得るための支援を行ってきました。農業研究機関と普及員、そして普及員と農家・農家組織との関係性を強化し、生産、収穫後処理から販売に至る一連のバリューチェーンを一気通貫で支援することで、同地域の小規模農家の生計向上ひいては貧困削減を目指してきました。

しかし、昨今、土壌劣化や気候変動、人口増加や若者の失業率の増加、新型コロナウイルスの蔓延などの地球規模での課題が深刻化する中、サブサハラ・アフリカ地域の小規模農家の貧困削減を実現するためには、同地域の食料生産から流通・消費に至るフードシステム全体を視野に入れ、3つの安全保障(食料・栄養・所得)の実現に取り組む必要があると考えるに至りました。かかるビジョンとミッションのもと、2021年、SAAは下記の重点分野を柱とする5カ年戦略(2021~2025)を打ち出しました。

5カ年戦略2021-2025(PDF)のダウンロード


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持続可能な開発目標(SDGs)について

SAAの活動は、国連により提唱された持続可能な17の開発目標(SDGs)のうち、「2.飢餓をゼロに」の達成と密接に関わる他、「1.貧困をなくそう」「4.質の高い教育をみんなに」「5.ジェンダー平等を実現しよう」「8.はたらきがいも経済成長も」「12.つくる責任、つかう責任」「13.気候変動に具体的な対策を」「17.パートナーシップで目標を達成しよう」にも貢献します。


SDGs

Contents

環境再生型農業

重点分野1:環境再生型農業

環境保全型農業と総合的土壌肥沃度管理を組み合わせ、アフリカの文脈に沿った形での環境再生型農業の実践を通じて、土壌劣化と気候変動に対応した強靭かつ持続可能な農業を目指します。

栄養に配慮した農業

重点分野2:栄養に配慮した農業

栄養価の高い作物の普及や栄養に関する啓発活動を通じて、子どもから大人まで農家世帯の栄養改善に貢献します。

重点分野3:市場志向型農業

収益性の高い園芸作物の導入等による農作物の多様化及び収穫後処理・貯蔵の改善や共同集出荷を通じた農産物の高付加価値化を推進することにより、ビジネスとしての農業への転換を支援します。

横断的分野1:キャパシティ・ビルディング

SAAの活動は全て、人(農家や普及員等)や組織(農家組織や大学、農業普及システム全体)に対するキャパシティ・ビルディングです。

横断的分野2:インクルーシブネス

女性、若者、障がい者のエンパワメントを促進し、特にアグリビジネス分野への参加機会を創出し、生活改善に貢献します。

横断的分野3:農業普及のデジタル化 (DX)

ICT(情報通信技術)を活用し、小規模農家とその関係者との情報格差の解消を目指します。

SAA 出版物のご紹介

E-ニュースレター
"Walking with the Farmer"

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ヒストリーブック

“農家と共に歩んで ―ササカワ・アフリカ財団の農業支援の軌跡―”(日本語翻訳版)

SAAの創設から現在までの歩みを記したヒストリーブック(翻訳版)です。

サクセスストーリー
Voices from the Field Special Edition 2022

「現地からの声」の記事を特別編集版としてまとめました。