SAFE 卒業生、地域課題実践研究(SEP)を養蜂事業へ発展

エチオピア
2022年11月30日

ウブシェット・アドゥグナさんは、エチオピア農業省の普及員として8年間勤務した後、1998 年にハラマヤ大学(当時アレマヤ大学)の SAFE プログラムに参加、地域課題実践研究(SEP)として養蜂を選択しました。そして SAFE プログラムを卒業した後、2003 年にエチオピア南部のボンガ地区で、50haの土地に50個の巣箱を準備し、養蜂事業をスタートしました。

3 年後、蜂蜜と蜜蝋の加工会社 Apinec-Agro Industry PLC を設立。食品の安全性と衛生に関する国際的要件、食品安全マネジメントシステムの認証を取得しました。同社は、14 のグループからなる 2000 人の有機蜂蜜生産者(女性 950 人)とネットワークを形成し、これまでに 400トンの蜂蜜、20 トンの蜜蝋をノル ウェー、オランダ、日本、米国に輸出しています。

アドゥグナさんはまた、農家、協力団体、若者、専門家などに、製品開発、養蜂と加工、女王蜂の 飼育と繁殖、巣箱の製造に関するトレーニングを行う会社 Apinec-Apiculture TVET College を設立し ました。現在では、200 人以上の女性養蜂家が、地元で手に入る材料で手頃な価格の巣箱を製造・販売しています。

現在、28 人の正社員を雇用し事業を拡大しているアドゥグナさんですが、成功要因の一つとして、SAFE の能力開発プログラムに参加したことを挙げています。今後、さらに 300トンの蜂蜜を採取し、130万枚の養蜂用飼育シートを生産し、国内外市場の需要に応える計画です。

SAA E-Newsletter 2022年11月発行 農業技術普及を支えるキャパシティ・ビルディング号より転載

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