2019 年、SAA は、エチオピア、オロミア州アナソラ地区ラヤボダの農村にてデモンストレー ション圃場を設置しました。土地を提供したのは、村に住む兄弟、デベソ・ソラさん（57 歳） とゲメダ・ソラさん（47 歳）です。そして SAA は、この圃場で、減耕起、正条植え、高収量の改良種子の採用（穀類と豆類）、適量の施肥、土壌肥沃度と害虫の統合的管理などを実践し、農家研修を実施しました。

2021 年、SAA の研修を受けたラヤボダの農家たちは、自分たちで、継続的に農業生産方法を検討・改良するまでに成長しました。「SAA のおかげで、私たちは農業技術の向上と実践に目を向けるようになりました。自分たちの農法の何を改善すればよいのか分かるようになりました」とソラ兄弟は、研修の効果について評価します。

さらに、「私たちは広大な農地を耕していましたが、改良農業技術についての知識がなかったため生産性は低く、生活は苦しい状況でした。SAA の研修で得た新たな知識と技術に感謝しています」と述べました。

ソラ兄弟は、研修に参加した農家に対し、学んだスキルを自分の農場で忠実に実行し、自分たちの農業を変革していくよう促しています。フィールドデーに参加したり、試験圃場を見学したりするだけで満足せず、学んだことを自分の農場で実践することが、よりよい生活を手に入れる近道だと考えているのです。

SAA E-Newsletter 2022年6月発行 環境再生型農業特集号より転載