パーマガーデニングにより豊かな栄養と収入を実現~エチオピア農家のストーリー~

エチオピア
2022年4月30日

2020年以降、SAAはエチオピアでパーマガーデニング(Permagardening)の普及活動を行い、オロミア州アナソラ群セボバ・ウェッシャービ村の84世帯を中心に多くの世帯でその手法が導入されています。パーマガーデニングは、小規模な家庭菜園において、持続可能な農法で収穫量を最大限に高めるバイオインテンシブ農法です。有機農法の要素を取り入れ、生物多様性を高めることで、生産性の高い菜園を構築します。

2021年、SAAはセボバ・ウェッシャービ村、28世帯(男4人・女24人)の農家を対象に導入研修を実施し、パーマガーデニングの手法が、どのように節水、土壌肥沃度の向上、作物の発育促進、そして、収穫量の増加に貢献するか実演しました。また、バイオマス量が多く、安定した収穫量が見込めるスイスチャードなどの新しい野菜も紹介されました。

研修を受けた農家は、自宅に戻り近隣農家にも栽培方法を共有し、その結果計51世帯の家庭が、自宅の庭にパーマガーデニングの菜園を設立しました。そのうち35世帯は、これまでマーケットで買っていた野菜を安定的に自前で作ることができるようになり、週4~6米ドルを節約できるようになりました。

パーマガーデニングの取り組みは、自宅の遊休地を新鮮で健康的な野菜を生産する農地に変え、家庭の栄養状態を改善するとともに、農家が追加収入を得ることを可能にします。余剰野菜を販売することにより、5カ月間で最大100米ドルの新たな収入を得た農家もあります。

SAA E-Newsletter 2022年4月発行 栄養に配慮した農業特集号より転載

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