ウガンダの多目的農業協同組合BAIDAの発展で変わる農村コミュニティ

ウガンダ
2023年12月6日

ウガンダ東部ブギリ県、ブギリ農業ビジネス開発協会(BAIDA)が所在する農村コミュニティでは、ササカワ・アフリカ財団(SAA)の長年の支援により、農家の農業技術、収入、市場リンケージ改善など地域社会全体に大きな変化が見られます。

マカカ・モセス BAIDA 会長は、 SAAの活動が品種改良された高タンパク質含有メイズと施肥技術を導入したデモンストレーション圃場の設置から始まったことを振り返りました。そしてSAAの推奨する農業生産技術がコミュニティに浸透するにつれ、収穫物の「保存」という新たな課題が浮上したことから、2009年、SAAは世界食糧計画(WFP)と連携し、精米機、メイズ脱粒機、パレットスケール(穀物計量器)などを整備した多目的農業センター(BAIDA活動拠点)を建設支援しました。同センターは現在、300トンの穀物貯蔵庫として、また、農産物の付加価値を高める加工処理サービス提供施設として活用されています。2012年から2016年には隣国ケニアのナイロビからもバイヤーが集まる穀物販売の中心地となりました。

その後、メイズ価格の下落に直面したBAIDAのモセス会長は、県政府に支援を要請し、メイズ製粉機とトラクターの提供を受けました。価格の下落したメイズを販売する代わりに、製粉して販売することで、粒のメイズの2倍の価格で販売することが可能になり(粒は1kgあたり1,000 UGX、製粉すると2,000 UGX)、コミュニティの持続可能な収入源となりました。一日当たり50~200人の農家が、メイズの製粉サービスを求めて施設を利用しています。

BAIDAは、製粉やトラクターの貸し出しなどのサービスを提供する地域の農業活動拠点であり、雇用創出にも貢献しています。また、同施設は、養鶏/養豚農家のニーズ高まりに応え、家畜飼料の生産も手掛けるようになり、地域の多様な需要に対応する農業ハブとして、地域経済にポジティブな波及効果を生み出しています。マカカ・モセス BAIDA 会長は、SAAの支援により、今ではコミュニティ全体の持続可能な農業のビジョンを描けるようになるところまで到達したと語ります。

今後、BAIDAは国外輸出の主要プレーヤーとなる目標を掲げており、サイロのような大規模な貯蔵施設の整備や、バリューチェーン全体にわたる農家の能力向上に取り組む計画です。伝統的な方法から近代的で持続可能な方法への転換により成功を収めたBAIDAは、今後もコミュニティの発展とレジリエンス向上に貢献していきます。

SAA E-Newsletter 2023年12月発行「2023年を振り返って」より転載

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