ウガンダのコレ県オクウェドット郡アウィリ村に住むキャロライン・アドンさん（42歳）は、農業技術や土壌管理の課題から伝統的な農業に限界を感じていました。不安定な収穫量と収入に困窮し、家族の暮らしや子どもたちの教育にも影響が及んでいました。

2022年、アドンさんはメイズと大豆の生産を手掛けるオバン・エン・マー農家グループに参加しました。同グループは、SAAによる包括的なトレーニングを受け、正条植え、種子や農薬の取り扱い、収穫後管理、乾燥などの技術を学んでいました。また、マーケティングにおいても教育を受け、農家は、価格交渉や収益性の高い市場の選定スキルを身に着けていました。

「SAAから学んだ技術のおかげで私の人生は変わりました。」とアドンさんは話します。農家グループに参加して最初の収穫期、アドンさんは、余剰作物を販売し、メイズ250ドル、米270ドルの収入を得ることができました。彼女は得られた収益で中古の製粉機を購入し、栽培面積を10エーカーに拡大。で多収量で品質の高いネリカ米の優良種子増殖にも取り組み、地域の優良種子へのアクセス改善にも貢献しています。

アドンさんは、自身が学んだ植え付け、収穫、ポストハーベストにかかる知識を、農家仲間と積極的に共有しています。地域の農家が収量の向上を目の当たりにし、より良い農法を取り入れることで、技術普及の効果は波及しています。

現在、アドンさんはアルアに販売店を開き、落花生、米、キャッサバ粉、ポショ、キビなどさまざまな農産物を販売しています。彼女の成長は、農家のエンパワメントが、地域の繁栄に大きな影響を与えることを証明しています。

SAA E-Newsletter 2023年12月発行「2023年を振り返って」より転載