ナイジェリア・ゴンベ州バランガ地方行政区のスワ・コミュニティに住むマラム・イドリス・ウマルさんは、SAAの農業研修に参加したことで将来有望な農業起業家になりました。

ウマルさんは昨年、前年まで1袋の収穫しかなかった0.25haの土地で、3袋の大豆を収穫できるようになりました。その収穫物の一部を販売して得た資金9万NGN（117米ドル）で購入した子牛は、現在30万ナイラ（388米ドル）相当の牛に成長しました。

それまで伝統的な農業技術による農業を営んでいたウマルさんですが、2022年初頭、SAAがディリロMPCS農業協同組合に提供した研修を通じ、堆肥づくりを含めた施肥管理などの適正農業規範（GAP）を学びました。

トレーニングで学んだ知識をすぐに自身の大豆畑で実践したウマルさん。播種の間隔を狭めることで、空気の循環を高め、病害虫の影響を最小限にとどめることに成功しました。また、家畜の糞尿を堆肥化して畑に投入することで、土壌の肥沃度と保水性の向上に役立てています。

ウマルさんの経験は、研修を通じた改良技術の導入が、小規模農家とそのコミュニティに革新的な影響をもたらすことを示しています。

SAA E-Newsletter 2023年12月発行「2023年を振り返って」より転載